不動産投資における金利のリスクについて解説!!
金利のリスク
金利変動のリスクについて解説していきます!
投資用不動産の場合、原則として金利は変動金利になります。
昨今の長期金利の変動で、今後の動向が気になっているかと思います。
金利の知識をつければ、そのリスクヘッジが可能です!
①金利が変動するとどうなるの??
金利が変わると、払わないといけない利息分が増えます。
ただ、すぐにその場で返済額が変わることはほとんどなく、一定のルールがあります。
②以降で解説していきます。
金利が変わると、返済総額が変わる!
②金利変動のタイミング
金利は原則、半年おきに見直しがされます。
何月かは銀行によって異なります。
注意点は、金利が変わってもその場で返済額が変わるわけではないという点です。
返済額はそのままで、元金と利息の内訳が変わるのです。
元金 | 利息 | 返済額 | |
2023年5月 | 50,000円 | 50,000円 | 100,000円 |
2023年6月(変動前) | 50,250円 | 49,750円 | 100,000円 |
2023年6月(変動後) | 45,000円 | 55,000円 | 100,000円 |
このように、返済額は変わらずに、元金分が少なくなり、利息分が増えます。
その仕組みは次の③でお話しします。
ただ、ソニー銀行についてのみ、金利も返済額も毎月見直しがされるようです。
金利変動のタイミングは、原則半年おき!
ただ返済額はその時すぐに変わるわけではない!
ソニー銀行は例外
③5年ルール・125%ルール
金利の見直しは半年おきですが、返済額の変動については、一定のルールがあります。
それが以下の2つのルールです
5年ルール | 返済額自体の変動は5年おきというルールです。
内訳が変わる話は②でした通りです。ただそのまま返済額が一生変わらないわけではありません。 金利上昇に伴う返済総額の増額分は、この5年おきに返済額を変えることで補っていきます。 |
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125%ルール | 返済額が変わる時の上限が、前の金額の125%分までというルールです。
ですので、元々が月10万円の返済だった場合、次の5年間の返済額の上限は月12.5万円までになります。 その次の5年間の上限は12.5万*125%=15.625万円です。 |
なお、上記のいずれもソニー銀行は例外です。
金利変動のタイミングは5年おき!
返済額が変動する上限は125%分まで!
④金利が0.1%変わった時のインパクトは?
では、金利が変動したことによって、月の返済額はどれくらいの影響が出るのでしょうか。
計算してみます。
(例1)以下の場合で計算してみます。
・借入金額 2000万円
・金利2.0%
・借入期間35年
月々返済額(通常) | 66,252円 |
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0.1%上昇時(2.1%) | 67,283円 (+1,031円) |
0.1%下落時(1.9%) | 65,230円 ( -1,022円) |
2000万円で概ね1000円くらいのインパクトでした。
では、借入金額を1/2にしてみましょう。返済が進んでいった場合とも捉えられますね。
(例2)以下の場合で計算してみます。
・借入金額 1000万円
・金利2.0%
・借入期間35年
月々返済額(通常) | 33,126円 |
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0.1%上昇時(2.1%) | 33,641円 (+515円) |
0.1%下落時(1.9%) | 32,615円 ( -511円) |
例1と比べて1/2になっていることがわかります。
では、今度は金利の部分を1.0%を基準にしてみましょう。
(例3)以下の場合で計算してみます。
・借入金額 2000万円
・金利1.0%
・借入期間35年
月々返済額(通常) | 56,457円 |
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0.1%上昇時(1.1%) | 57,394円 (+919円) |
0.1%下落時(0.9%) | 55,529円 ( -946円) |
例1と比べて月々の変動幅が小さくなりましたね。
・2000万円の借入残高で、概ね1000円のインパクト
・返済元金が小さくなれば、金利変動のインパクトはその分薄れる
・金利は低く借りると、変動も抑えられる。
⑤変動しやすい金利と変動しにくい金利
実は金利には、変動しやすいものとしにくいものがあります。
それはどのレートに連動するかです。
長期プライムレート連動 | 主に10年国債に連動し、経済情勢の変化の影響を受けやすいです。
短期プライムレートよりも変動しやすのが特徴です。 |
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短期プライムレート連動 | 無担保コール翌日物金利に連動し、経済情勢の変化の影響は受けにくいです。
長期プライムレートよりも変動しにくいのが特徴です。 |
独自レート連動 | 銀行が独自のルールを儲けており、変動のしやすさは銀行によってまちまちです。 |
・変動を抑えたい場合は、短期プライムレート連動の商品を選ぼう!
⑥例外のソニー銀行について
ソニー銀行は、特殊な銀行で、金利も毎月見直し、5年ルールと125%ルールがありません。
それではデメリットだけかと思いきや、そうではありません。
実は固定金利が選択できるのです。
固定期間は、2,3,5,7,10,15,20,25,25年越え、のパターンに分かれています。
途中で固定金利に移行することもできます。(変更手数料無料ですが、固定期間が長ければ長いほど、金利も高くなっていきます。)
このような独自のシステムによって、金利変動のリスクを抑えています。
・例外のソニー銀行では、固定金利を選ぶことも可能!
⑦金利上昇時の経済的局面について
さて、金利上昇を考えると、とても怖いかもしれません。
昨今では、長期金利の上昇のニュースをよく新聞でも目にします。
ただ、金利上昇局面では、インフレ局面だということを忘れてはいけません。
インフレ時には、不動産は賃料が上がります。
ですので、自己利用の住宅ローンは返済額がただ増えるだけかもしれませんが、投資用の場合は賃料収入がありますので、そちらも増えていきます。
賃料が上がれば、物件価格も上昇しますので、相対的にみて、金利が低いうちに早めに購入し、どんどんローンを減らしていくのが吉でしょう。
・金利上昇時はインフレ局面=賃料上昇と価格上昇が期待できる!
・金利が低いうちに購入して、早めにローンを返済することが重要!